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phoの日記

2011-05-15

Technology Quarterly (二重螺旋March 12th 2011)

16:06

Rocks on the menu

http://www.economist.com/node/18304236

コモディティの値段が上がったので、鉱石から金属を取り出すのにこれまでと違ったアプローチを使っても採算が合うようになったという話。岩を食べるバクテリアを使ってやるとのこと。時間はかかるけど安いし、クリーンだ。元々金に使われていたけど、コモディティ価格の上昇で他のものでも使えるんだとか。こういう分野だと価格に影響されやすい一方で、いろんな技術が使えて面白いな。

Caught in a BEAR hug

http://www.economist.com/node/18304200

負傷した兵士を運ぶロボット。敵を殺してしまうと一人しか減らないけど、怪我をさせれば3人現場から追い払うことができるらしい。でもこの高性能なロボットを使えば、手当のために他の兵士が戻らなくていい。特殊なグローブを使ってロボット操作できるとのこと。病院介護などとコンセプト的には変わらない気がした

Do Not Attempt to steal

http://www.economist.com/node/18304190

金属の値段が上がると盗む奴が出てきてしまうので、それをなんとかしようというセキュリティの話。金属ウォーターマークを埋め込むそうだ。特殊な接着剤で、紫外線を当てると光るとのこと。さらにすごいのは、砂粒くらいのマイクロドット金属の所有者が書いてあって、顕微鏡で確認できること。でも当然いたちごっこになって、金属の表面を焼くことで接着剤を取り去ってしまう。対策として、希土類金属化合物を混ぜ込むとのこと。焼いても残るし、化合の比率から出所を特定できる。DNAの短い一部分を使うこともあるらしいDNAってだけで抑止効果があるかも。それからこの接着剤を霧状にして使えるスプレー缶も販売してるみたい。霧が付着すると皮膚から入り込み、マーカーはしばらく取れないので、警察が怪しい人を調べればわかるんだそうだ。よく考えるもんだ。

Beam it up

http://www.economist.com/node/18304136

軽量ヘリコプターをずっと飛ばし続けるにはどうしたらいいか、下からレーザービームを当てて給電すればいい。下に太陽電池みたいなものを付けてそこで電力を受け取るとのこと。このアイデア軌道エレベーターに使えそうと言っている。電力ケーブルをどれだけ細くしたところで、とんでもなく長くなれば重くなるので、こうやって遠隔でやることに価値がある。光ディスクなどの技術のお陰でレーザーは発展し、短い光ファイバを使うことで高密度化、高効率化を実現。無線にする価値があるものってまさにこういうのだな。DARPAが絡んでるから軍事での応用が早そうだ。

Towering beauty

http://www.economist.com/node/18107032

送電線や鉄塔を見直そうという話。ポールは1本じゃなくて2本でアームはない。2本のポールの間に6本のケーブルがあって、これらはポールに取り付けられた2つの絶縁体に支えられていてほとんど見えない。三相交流の従来のものは大きな電場低周波を出すけど、そういうのはないとのこと。2本で互いに相殺する仕組み。鉄塔を使わず地中に埋めるとコストが4倍から10倍かかるそうだ。しかも発生する電場はもっと大きいし、交流だと損失が40倍にもなる。北海大西洋風力発電アフリカ太陽光発電をするなら、こういう長距離送電が必要となる。鉄塔がないのがよいのだけど、なくちゃいけないなら、できる限りエレガントで高効率なのがいい。

Anomymous no more

http://www.economist.com/node/18304046

もう匿名性を確保できないんじゃないかという記事。クッキーや履歴もあるし、複数のSNSグループアクセスしたときに、それら全てに属していると絞り込むことで特定が可能それからFacebookのlikeボタンがついている記事を見たら、likeを押しても押さなくても情報Facebookに行ってしまうらしいエリック・シュミットが絶対的な匿名性は政府社会にとってよろしくないと言っているが、プライバシーってのは尊重されないといけないんじゃないのか。見られているとわかると行動は変わるわけで、情報の公開は「アメリカ中のキーボードを凍りつかせる(frost keyboards across America)」ことになりかねない。そんなことは図書館員はとっくにわかっていたことだ。

How to see round corners

http://www.economist.com/node/18304218

http://www.bbc.co.uk/news/technology-11544037

直接跳ね返ってきた光を記録するのではなく、何度か反射した光を記録するカメラを考えたらしいBBCの記事にわかりやすい図が出ている。陰になっているところも写すことができるカメラというのは斬新だ。コンピュータが光を解析、特定して、それから構成するとのこと。F先生の四海鏡の実現に一歩近づいた気がする。

The right trousers

http://www.economist.com/node/18006824

下半身麻痺している人でも自分で歩けるようなパワードスーツ自分の足で歩けないというのは、単に不便というだけではなく、人間尊厳(dignity)の問題でもある。歩けるようにすることで尊厳の回復を目指すとのこと。

2011-03-08

Grow, dammit, grow!(世界経済が波平状態なのが表紙の号)

11:50

広告

Cathay Pacificの誰得iPadアプリ広告があった。city guidesがあって便利かと思う一方、乗務員写真くるくるまわったりして、非常に謎なアプリである

http://itunes.apple.com/us/app/cx-mobile/id305038764?mt=8

Julius Baerというスイスプライベートバンク広告も興味深い。Steinwayピアノがでかでかと載っている。ピアノの調律が、各国の湿度等の環境に合わせてなされる必要があるが、我々の銀行の各国の文化を理解してサービスを行っているんだとか。あとI (love) string theoryTシャツもなかなかよかった。これはFinantial Timesのweekendという新しい雑誌の広告Smart. But casualというのはまさにそうだな。

Highly charged motoring

http://www.economist.com/node/17199894

電気自動車のLeaders。プリウスが出てきて、テスラが出てきて、そろそろ電気自動車の時代かという流れなんだけど、本当にそれでいいの?という話。乗用車の利用のうちの99%は短距離だから短距離しか走れなくていいという理屈だけど、残り1%の夏に海に行くのが電車でいいの?(別にいいだろ)。寒かったり、湿っていたり、荷物が多かったり、乗る人が多かったりすると、実際にはそんなに走れないのでは?(それはあるかも)。安さと効率を考えるとガソリンの方がまだ優位だし、そもそも電気自動車って補助金多すぎじゃない?バイオ燃料ガソリンより環境に良くないのにね。電気自動車温室効果ガスを出してないけど、その電気を作るときにガスをだしてるので、どのくらい環境に配慮しているかはその国の発電所による。それに環境に配慮していても作るのにコストがかかるし、その補助金公的資金の有効利用と呼べるのだろうか。英国の車全部を電気自動車に替えると1500億ポンドかかって、CO2を2%削減できる。同じお金を使って発電を太陽光発電に切り替えると、CO2を3分の1削減できる。そもそも炭素税を導入すればいいんじゃないか。補助金ってのは常に無駄になりやすいものだし、これ以上税金を車産業に投入することはない。とまあエコノミストスタンスがわかりやすい記事だった。

Mount Everest is singing for joy

http://www.economist.com/node/17204635

中国内陸からチベットラサまで伸ばした鉄道を今度はShigatseというチベット第2の都市まで伸ばすべく現在建設中らしい。ゆくゆくはネパールカトマンズまで伸ばすという壮大な計画があるとのこと。この鉄道文化の統一(uniform)のために重要だと中国テレビはいう(ずいぶんストレートだな)。でも技術的な困難がたくさんあって、線路の半分はトンネルか橋の上になるし、地震地滑り、砂嵐と環境は最悪。不安定な永久凍土層もあるし、温泉地熱の影響もある。そもそも酸素の薄い高度3550から4000mのところばかりだ。エベレストには近づくのでカメラ小僧がたくさん来るだろうけど、そろそろそこに空港もできるよ。観光客が増えて環境好きな人が文句を言い始めるのは容易に想像できる。あと領土問題を抱えるインドとの関係もある。鉄道の建設により中国の勢力が拡大してくるのではないかと。あとチベット人は複雑な心境だ。お金が入ってくるのは嬉しいが、チベットにいる漢民族の方が文化言語的に有利だからだ。

Of cabbages and Kims

http://www.economist.com/node/17204655

Of cabbages and Kingという言葉をもじったものと思われる。Korea王様はKimだし、キムチのKImでもあるし。内容はキャベツが値上がりしてキムチ大好き韓国人ピンチキャベツ1個10ドルとかやばい。400個のキャベツを盗んで捕まった奴がいるくらい大変な状況。野菜フェラーリというステイタスを得てしまった。キャベツインフレ率はソウルで400%なので、外国のキャベツの輸入を検討中とのこと。プライドを捨てて、安全性も怪しい中国キャベツを輸入するか。李明博トワネットは、キャベツが取れないなら西側諸国から輸入すればいいじゃない、と言って反感を買っている。メキシコトルティーヤの件とは違ってまだ暴動は起きてない。暗いところでキャベツは要るかい?と声をかけられる日も遠くない。食料価格インフレは深刻な問題だ。

Help from the moon

http://www.economist.com/node/17204926

メイン州(米国本土の最北端。東の端っこ。)ではあまり産業がなく、潮力発電に期待している。ここは水位が7メートルも上下するのでその力を利用したいそうな。既にある35ギガワットの風力発電に比べれば、国全体で13ギガワットと大した大きさではないが、メイン州で250メガワット発電できて、イーストポートだけで100メガワット発電できるのは魅力的。若者は離れ、期間労働者にとって替わられ、地元に職がない現状なのでなおさら。そんな感じだけど実は1930年フランクリン・ルーズベルトがそんなことをやろうとしてたわけで、今回はそうならないといいね、という締め。新しい産業ができれば雇用も生まれるという当たり前のことを再認識した

Oktobergloom

http://www.economist.com/node/17204871

ドイツのオクトーバーフェスとの時期だけど(これは10月9日号)ドイツビールの消費量が落ちててさあ大変。高齢化と人口減少ってのもあるけど、そもそも文化が変わっちゃって、若者が海外のエキゾチックなものとかノンアルコールに流れて、金持ちワインを飲んで、昼ご飯のときビールを飲む人が減っちゃった(昼からビール飲んでたのかよ)。ドイツだけの話じゃないけどドイツはとりわけ顕著。ドイツでは世界の4大ビールメーカーシェアが2割と低く、ローカルの1300の醸造所がひしめいている。価格が低く保たれていて、もうコストカットできないくらいになっている。でも依然として世界で5番目に大きなマーケットであり、ヨーロッパではダントツで最大だ。ただ20年間で消費量が一人当たり142リットルから80リットルまで低下しているので、今後の先行きが不安であるのは事実

Fire-service reform

http://www.economist.com/node/17209655

消防署の改革のお話。火が出てから出動するだけじゃなくて、日頃から防火活動に力を入れる。めぐみの大吾で五味さんがやってたな。10年で火事が半減しているのはすごい。人数も1400人から850人に減っている。それまでも通報から5分で現場に到着していて、けっこう頑張っていたけれども、防火活動として35万世帯の点検をし、70万の煙探知機を導入した火事が少ないと人員も少なくてよくなるわけで、この活動を主導したMcGuirkさんは嫌われてストライキもあったけど、残った人員だけでうまく処理できて、地元のメディアストライキと気づかなかったくらいだ。消防は聖域と見られていたが、必ずしもそうではないことがわかった。処理するのではなく予防する。McGuirkさんは、少ない人数で多くのことを成し遂げた。(more can indeed be done with less)

自分たちの職の安定に関わることで、当然反発が生まれたけど、きっちり成し遂げたのはすごい。こういう地味で目立ちにくいことも数値で明示していくことが大事なんだろうな。大きな改革も地道なところから一歩ずつということがよくわかる。

Beaming in Grandma

http://www.economist.com/node/17209514

テレビ電話がついにリビングにやってきた。SkypeだけでなくCiscoLogitechもいろいろ出してきた。スタートアップを買収したりして、なかなか激しい争い。技術進歩に伴って普及も進んでいる。問題は互換性がないことだ。ハイエンドシステム会社が導入することにより、飛行機代やレンタカー代を節約できるかもしれないけど、移動するセールスマンがその技術を導入するかはまだわからない。消費者がわざわざ数百ドル払ってこのシステムを導入するかという疑問もある。でもダイニングテーブルにディスプレイを置いて親戚とスカイプディナーをしている家庭はあるし、オフィスキッチンでずっとつなぎっぱなしにする会社もある。これが生産性を向上させるかは疑問だが。

FOMAが出たときテレビ電話とよく宣伝していた気がするが、あまり普及したようには見えなかった。やはりつなぎ放題で通信料が無料で、かつある程度解像度が高くないとということかもしれない。いまときどき実家とskypeで話しているが便利だ。macbook proカメラマイクも付いていてらくちんだし、来ている郵便物を手軽に確認できるのもいい。skypeだと相手がオンラインじゃないとっていう問題があるが、skype outで固定電話にかけてPCを起動してもらっているので特に問題なし。skype outだって10ヶ月で500円くらいしか使ってないわけで安いもんだ。回線が太くなってディスプレイも大きくなってますます距離が近づくんだろうな。そうなったときどう使えるか。データは先を読むためにあるんだと思う。

Having a ball

http://www.economist.com/node/17199460

CDの売り上げが落ちている。違法ファイル共有か、カセットテープレコードからCDへの買い替えが終わったからか、イギリスでも日本でもそうで、価格を下げると収入は急激に下がっている。デジタル音楽の売り上げは埋め合わせにならないし、伸び悩んでいる。AppleAppleiTunes storeの音楽とAppstoreのアプリカニバリズム状態になっているのではなかろうか。しかし音楽業界は実は調子が良い。レコード会社バイパスしながら。音楽の著作権収入は上がっているし、なんと言ってもライブ収入が良い感じに増えてる。チケットが高くても売れる。チケット会社による謎のサービス料なんかが上乗せされてるのも原因の一つかも。でもライブ体験が向上しているのも確か。そしてライブにくれば、客はTシャツやらなんやらを買ってくれる。売り上げの半分がリテールストアだったりする場合もある。ロンドンラッパーミュージックビデオを作る前に衣服レーベルを立ち上げたそうだ。売りたいTシャツを着てビデオ作成し、それをyoutubeに流す。音楽を売るのではなく、売るために音楽を使うとのこと。音楽が気に入ってくれたら、服やライフスタイルにもお金を使ってくれるという。

http://www.skywalker.bigcartel.com/

実際に売ってた。そんなわけでライブ重要だが、最もお金になるのはテレビ広告サポートされていたり、有料放送バンドルされていたり。We7やSpotifyのような無料音楽ストリーミングサービスヨーロッパで増えていて、アメリカにはVevoというミュージックビデオサイトがある。とは言っても、無料音楽ストリーミングサービスはそんなに金にならない。全収入の1%未満だ。携帯電話にやれば月々の通話料に上乗せできるのでよいのだが。SpotifyやVevoがどこから客を引っ張ってくるかによって話は変わってくる。CDやiTunes storeから引っ張ってくるなら産業を停滞させてしまうのでよくないがBitTorrentからの違法ダウンロードから客を引っ張ってくるならよい傾向だ。合法的なストリーミングサービスの成長により、韓国スウェーデンの音楽産業収入は上がったとのこと。

音楽ストリーミングサイトがCDの購入者を減らしてしまう問題は、人々が依然として音楽を買っている国の話だ。例えば中国の昨年のCD売り上げはハンガリーと同程度。Top100.cnやgoogle広告と一緒に提供したり、ノキア経由で携帯電話提供する。発展途上国のFMラジオや多チャンネル放送は著作権収入に貢献する。

ヨーロッパでは違法ファイル共有に対して3ストライク法を導入してインターネットの切断までする国があるが、ファイル共有はプロモーションになるんだからそんなことしないでというミュージシャンもいる。多くの人は自分の世代に近い人の曲を聴くので、若者がファイル共有をするのは若いアーティストとなって、中高年がCDを買うのはベテランアーティストだったりする。そんなわけでポップチャートの上位に来るのはビートルズだったり、スーザンボイルだったり、徳永英明だったりするのだ。リテールでの変化としては、レコードショップが消えてスーパーマーケットが繁盛している。英国での音楽の25%が4大スーパーマーケットで売れており、アマゾンは13%、アップルは11%に過ぎない。レコード会社スターをつくる時代は終わったのかもしれないが、今後スターが出てこなくなるのではなく、ソーシャルネットワークなどを通じてファンを増やしていくのだろう。

20年くらい経って今の40代が60代になったとき、また違った大きな変化が出てくるのかなと思った。世代を超えるサービス技術が出てくるのも重要だが、世代そのものが変わることを考えてもいいかもしれない。ベストな形というのはなかなか難しいものだ。

lnydeewwcklnydeewwck2014/12/02 08:57xcfdnfdpubj, <a href="http://www.sbycjtxqdv.com/">tiujhobvzg</a> , [url=http://www.cekhwpjjob.com/]zppmjpnaaw[/url], http://www.mueiqyijid.com/ tiujhobvzg

2011-02-27

How India's growth will outpace China's(虎が走っているのが表紙の号)

22:28

The meaning of Stuxnet

http://www.economist.com/node/17147862

http://www.economist.com/node/17147818

Stuxnetというワームの話。これはサイバーミサイルと呼んでもいいんじゃないかとのこと。ただの愉快犯はなく、お金を持った組織的な集団が背後にいる証拠がちらほら。原子力プラントの制御システム感染するワームで、いくつかの国で感染しているのだが、とりわけイランで影響が大きかったため、そういうふうに設計されていたのではなかろうかという話であるそれからそのワームターゲットとなったシーメンス産業的製造プロセスや制御システムについての詳細な情報を保有し、プラント設計図も持っていたので、これは金とノウハウを持った奴の犯行だろうとされている。そこで疑われているのはイスラエルアメリカシマンテックによると感染した45000台以上のマシンのうちの60%がイラン、18%がインドネシア、8%がインドらしい。イラン役人によると、Bushehrのコンピュータ感染したのは事実だが、主なシステムダメージはないとのこと。

兵器でドンパチやるよりも平和的だけど、非常に大きなインパクトがありそうな気がしただって、現に多くの国のコンピュータ感染しているわけだし、選択的に発症するかどうかを制御できる所まで行くとかなり実用的。リスクっていろんなところにあるんだなと思った。

Measuring global poverty

http://www.economist.com/node/17155748

貧しい人というのは貧しい国に住んでいるというのが定説だったが、インドパキスタンインドネシアナイジェリアが中所得国になったことで、そうともいえなくなった。そんなわけで海外からの支援が貧しい人にすべきなのか、貧しい国にすべきなのかという問題が発生している。貧困というのは国際問題から国内問題に移行しつつあり、海外よりも自国の貧しい人を支援した方がよくなりつつあるようなとのこと。

A bumpier but freer road

http://www.economist.com/node/17145035

インドの景気が良いらしい(2010年10月の記事)。労働人口が減る一方な諸外国とは違って、インドでは今後も労働人口が増えるから1990年代経済改革の効果もあったらしい。国際的な企業(Arcelor Mittal, Tata, Bharti Airtel)もある。政府主導の中国とは違って、インドには4500万人の起業家がいる。Frugal innovatorsも多い。月30ルピー($0.65)で5人家族に安全な飲料水をもたらす、電力不要のフィルタとか、$35ドルのラップトップとか、従来の工法の10分の1でできる吊り橋とか。新しいビジネスモデルとしてHCLが提案するのは、成功報酬型ITシステム。そんなインドにLGは力を入れていて、価格を低く抑えつつ、インド向けにアレンジした製品を出している。ベジタリアン向けに冷凍庫が小さく野菜室が大きな冷蔵庫とか、爆音好きなインド人向けにパワフルなスピーカーのついたテレビとか、字の読めないメイドでも使えるような音声起動型洗濯機とか。これらは、インド不安定な電力インフラ対応しており、インドのひどい道路状況を配送中に壊れないように厳重に放送される。

そんなインドだが、やはり弱点はインフラ。州をまたぐのが国境を越えるくらい大変。それから労働者スキルがない。エレベーター上下逆さに導入してしまうくらいの例には事欠かない。それに政情不安でもある。ところがムンバイ銀行バンガロールソフトウェア会社にとっての最大の懸念事項は、武装蜂起よりもむしろ政府が貧しい人の怒りを気にして大衆寄りの政策をとってしまうことであるデリーとタージマハールの間に道路を通すときに土地所有者がごねて、デリー郊外と同じ値段で買い上げろと言ったそうだ。そんな感じでヒートアップした農民が警官を殺して目をえぐりとったときに、次の首相候補であるラウル・ガンディーは農民側に共感を示したとのこと。あと汚職の問題もある。分野によるのだが、土地やpublicな契約、天然資源に関わると汚職がらみのことが多い。あとアメリカの会社のコールセンターインドからフィリピン移転し始めていて、それもまずい。

インド政府としても手をこまねいているわけではなく、改善しようと努力している。インフラ対策に予算をつけたし、スキルの欠如も改善されつつある。文字の読めない親も教育の大切さを認識し始めたので、公立の学校いまいちなときは、安い私立の学校が増えたりする。制度面の一本化もされつつあり、ウォルマートも進出予定。ただインドフリーホイールのようなカオスよりも中国の良く理解された「組織図」の方がまだマシという人もいる。長期的には、インド民主主義は良い結果をもたらすだろう。革命なしに政府を替えることができるのだから

The return of advertising

http://www.economist.com/node/17149050

広告が今すごいらしい。特にインターネットテレビ広告が。他の媒体広告はいまいちだとか。なんだかんだ言ってもテレビのattentionを引きつける力はすごいそうだ。平均的アメリカ人は月に158時間テレビを見るのだがオンラインモバイルビデオを見るのは3時間くらいでまだまだテレビの時代とのこと。中国人ネットメインなのは30%だが、93%がテレビを見ていて、テレビ広告にはネット広告の15倍も価値があるとのこと。Google検索エンジン広告はいろいろ測定できてお財布にも優しいけど、感情に訴える部分に乏しいので、そこではテレビの方に分がある。オンラインビデオもまだテレビの敵ではない。しかし、ソーシャルネットワークテレビ追従する。ディスカッションを通じてブランドを構築するというSNSはテレビ広告にとって脅威かもしれない。テクノロジー企業は、様々な手段でメディア企業ダメージを与えてきた。Googleのような競合もそうだがCraigslistのような無料の競合もいる。そしてFacebookのようにこれらを組み合わせた敵もいるわけだ。

Tablet Computers - Chasing King Apple

http://www.economist.com/node/17151127

いろんな会社がiPadの後を追いかけている。ここではResearch in motion(RIM)のタブレット機。Black berryで有名なこの会社がタブレット機を出すわけだが、2つの理由であまりうまく行かないだろうとのこと。一つは、Wi-fiしかついていないこと。もう一つは、マーケットがしょぼいこと。さらに悪いことに、すぐ後にiPad2が控えている。

Trading Places

http://www.economist.com/node/17151211

特許の話。日本の特許出願件数が伸び悩んでいる一方で、中国の特許出願件数は大幅に増加している。R&Dにかけるお金の割合も日本では微々たるものなのに、中国韓国ではかなりの割合を費やしている。でも日本の出願件数は依然として多い。書類上では、Barbados、ルクセンブルグリヒテンシュタインアイルランドの出願件数も多かったりする。おそらくライセンス収入にかかる税金を削減するためにこれらの国々を法的な拠点にしているのだろうとのこと。

税制上有利な場所を探すというのは、今後も重要仕事であり続けるんだろうと思った。

Plane poker

http://www.economist.com/node/17155860

エアバスボーイングシェアを分け合って平和に共存していた時代は終わり、カナダボンバルディアブラジルロシア中国飛行機会社などなど競合が出現して、なかなか大変な現状となっている。生産の遅延により財政的に苦しいし、アルミからカーボンにして燃費を良くしようとしても、小さい航空機ではコストパフォーマンスがよろしくない。そんななかエンジン関連で2つのイノベーションが起きた。一つはgeared turbofan(GTF)という技術で、前のファンと後ろのタービンの速度をギアにより最適化するというもの。燃費を2割まで向上できるそうだ。もう一つはエンジンの重量を低下させるというもの。そんな感じで技術革新をして、生産台数も月に37機から40機まで増やし、燃費も向上しているそうだ。

Money and power

http://www.economist.com/node/17147638

成功したビジネスマンは、政治家にもふさわしいのか?というShumpeter記事。eBay創業者カリフォルニア州知事を目指すそうだ。シリコンバレーからサクラメントカリフォルニア州都)まではそんなに遠くないけど、実際になるのは大変だ。そもそもpublic sectorとビジネスとは行動の原理が違うので、一方がうまくできたからって両方できるとは限らない。実業界出身で失敗した政治家はなんぼでもいるとたくさん例を挙げている。public sectorに必要なのはそういう単発の人材はなくて、構造自体を変えて、ビジネス競争主義を取り込んだものにすることではないかという結び。

逆に考えれば単純な気がした。うまくいった政治家が良い経営者になれるかと考えれば、そんなことはないだろうとすぐ思う。逆もまたしかりと考えればすっきりする。ワタミの人は都知事になるのかな、なんてことを思いながら読んだ。

Mimicking black holes

http://www.economist.com/node/17145159

ブラックホールは実はブラックはないのでは?とホーキング博士予言していたが、そのホーキング放射(Hawking radiation)が実験により確認されたかもしれない。宇宙背景放射の10億分の1なので実証するのは無理だろうと思われていたが、極性を変えて光を閉じ込めた擬似的なブラックホールを用いて、高感度カメラを使用することによって、この放射を確認した。粒子とホールが再結合して無の状態が生まれるが、空間的に距離が離れていて再結合できない場合に、集まった粒子がホーキング放射を形成するんだとか。実験により裏付けが取れたら、ホーキング博士ノーベル賞を受賞するかも。

The bubble car is back

http://www.economist.com/node/17144853

安くて小さくてシンプルな車が見直されてきた。GMと上海汽車工業(集団)総公司が提携して作ったEN-VS(Electric Networked-Vehicles)は、セグウェイのような車だ。ハンドルバーはないけど、車輪は2つだけ。4つではなく2つである利点は、場所をとらないこと。そして操作しやすい。トップスピードが時速40kmで遅いと思われそうだが都市における短距離移動では十分だ。さらに重要なことは、自動操縦だ。GPSにより位置を把握し、赤外線検出器で人間動物存在を検出し、駐車時には超音波スキャナで近くのものを検出する。長距離レーダーで前方の道路状況を把握。車やバイク信号道路標識のような物体を認識するようにした光学システムも搭載。これらのいくつかはDARPAによるコンペで優勝したカーネギーメロン大学研究者によるもの。それからEN-VSはレーダーで互いに通信できる。これにより、安全に道を譲ることが可能になる。また"platooning"といって、リーダーの後ろについていくモードもある。これは荷物を運んだり家族で出かけたりするときに便利。あと、ショッピングセンターで降りたら、車が自動的に駐車場を探しにいって、携帯電話で呼び出したら戻ってくる(筋斗雲か、お前は)。EN-VS以外にもバブルカーはあるらしい。環境に負荷をかけないのは、運用時だけでなく、製造時もだとマクラーレンレーシングカー設計したMurrayさんは言う。製造コストは通常の自動車工場の5分の1になるぞとのこと。ルノーは4輪のTwizyを作って、2012年に売り出す予定。運転手と乗客がモーターバイのように縦に並んで乗り、ボディーはほとんど透明なプラスチックの、究極のバブルカー、かな。

2011-02-20

Buying up the world(毛沢東が札束を出してるのが表紙の号)

23:08

Taiwan and Japan

http://www.economist.com/node/17473187

一人当たりの収入(Head income)で台湾日本を抜くという話。シンガポール香港は既に日本を上回っていたけれどもついに台湾もかとのこと。韓国も近づいているらしい日本でも都市部田舎でまた違うだろうから単純比較することにそれほど意味はないのかもしれないけど、興味深い数値ではある。

Serfing the web

http://www.economist.com/node/17461435

Queen Elizabeth2世のFacebookページができたけど、偽物だよーという話。googleデータのimport/export機能が大事だ、ユーザーが自身の情報管理できるべきだ、data liberetionチームもあるという感じだけど、Facebookは、ユーザーがどこでどのようにデータを共有するかを決めるべきだというすたいるらしい。長い目で見ればGoogleの方がモラルがあるねえってコメントしてる人がいた。ドイツ政府IDカードを発行してオンライン国民認証できるようにしたり、情報管理がホットになってるよとのこと。

Googleプライバシーについて一応多少は考えるようになったみたいだけど、Facebookあんまり考えてなさそう。先日Open Webという本を読んでいたら、Facebookオープンじゃないから辞めた方がいいぞと言ってたし、ストールマン御大のページを見ても、私をFacebookで探すことなかれ(いないから)というマークサイドバーに用意してた。なかなか考えさせられる。

Nah, no

http://www.economist.com/node/17465427

タタのナノについて。思ったほど売れてないそうだ。入手困難だからか、先日煙りだしちゃったからか、既にスズキマルチウドヨクがあるからか。でもタタのジャガーランドローバーは売れてるとのこと。ナノもこれからか。3Dプリントの35メートルガントリでこういう車があっさり作れるようになったら、更なる価格破壊が進みそうな気がした。あと10年くらいすれば大きく変わりそう。

M-powered

http://www.economist.com/node/17465455

モバイルヘルスケアの効果が少しずつ実証されているけど今ひとつという話。ケニアHIV患者SMSで薬を飲むリマインダを受け取ることで治療の効果が上がったそうだ。クラウドコンピューティングも活用できそうとのこと。あとアメリカ政府の後押しで電子カルテが増加中。ハイチインドケニアでいろいろ進行中。インドパンジャブ地方で診断装置をバックパックに入れて運んで、携帯電話データを取得して解釈するHealthpointという会社P&G提携したそうだ。ヘルスケアにおいて最もイノベーションが起きているのは中所得国だとのこと。

だんだんm-Healthの概念が広がっている気がしないでもないけど、まあそういうもんかもな。ちょっとしたシステムの変更で大きな効果が見込めるのはなかなか興味深い。

Fashionably alive

http://www.economist.com/node/17465445

Zegnaというイタリアメンズファッションメーカーが取り上げられている。100年続いている会社だそうだ。1960年に既製品(off the pegとかready to wearというらしい)のスーツに移行して、スポーツウェアとアクセサリーもラインナップに加えたとのこと。フランチャイズもたくさん。売り上げの9割は海外来年中国進出20周年。インドが次なるフロンティア。ハイデラバードには既に進出済み。こういう高級品路線でグローバルに成功するにはいくつか要因があって、特に重要なのが品質管理倉庫では温度、湿度、光も管理女性向けの高級品も扱うこと会社は、今後も上場せず家族経営であり続けるだろうとのこと。

Trouble with the law

http://www.economist.com/node/17461573

絵がシュールだ。ロースクールを出てみたらゴミ箱直行授業料ガンガン上がって、大手ファーム給料の上がってるけど大手ファームに入るのは困難。借金してロースクールに行ったのに大変だねという話。2009年に大規模レイオフがあって若い弁護士がどんどん切られて採用枠も狭くなったけどそれに続いて2010年も厳しいそうだ。Vanderbilt大学の2人の学生ロースクール透明化活動をしているらしい卒業生がどこに行っていくら稼いでいるかをわかるようにするのが目的とのこと。でもデータ集めが大変(まあ当然だ)。法律事務所はインターンシップに来た学生採用する傾向にあるので、採用の時期が卒業の数年前になっていて大変だ。でもロースクールにもできることはあって、例えば大学で学ぶことと法律実務の乖離をどうにかすることだ。あとロースクールニーズが非常にピンポイントな分野になっているため大学が要求を満たせないとのこと。そこでニューヨーク大学ロースクールビジネススクールの合わせ技を考えたりする。イギリスドイツ卒業生をうまく扱っているそうだ。2年間のOJT期間があるらしいアメリカでは、法律事務所が新卒トレーニングさせるためのお金クライアントが払うべきではないという人がいる。

NUSの法学部でも近頃ジョブフェアみたいなのをやっていて、法律事務所がいくつか集まっていた。パンフレットを見たら、法律事務所とトレーニングについて交渉しようなどと書いてあって新鮮な気がした。どこかに潜り込んで実務経験を積んで一人前にならないと始まらないんだなと思った。そのためのトレーニングが明確にされていてなかなか興味深い。個人的にはもうpatent creationよりもvalue extractionの方に興味が移っているので法律事務所に行くことはないと思うけれども、弁護士弁理士も明確なトレーニング期間があるのだなと思った。トレーニングを受けないと一人前として認められないのに、トレーニングを受けること自体が狭き門だとなかなか大変だ。

Being eaten by the dragon

http://www.economist.com/node/17460954

中国大企業に買収される会社が増えている。石油関係であったり、Volvoであったり、有名なところも含めて買収されている。中国企業に買収された会社や株の一部を売却した会社の人の匿名インタビューが興味深い。感情と信用が大事。

This is a well-known tactic, says a European of hazy days he spent in a hotel dealing with the fine print. "They would bring in people to try to get you drunk...At one point I was sure they'd brought in a lady from the switchboard."

契約書の細則について話し合うためにホテルに行ったところ、相手が酔わせようとしてきて、電話交換の女性を呼んできたとか。なぜ電話交換の女性なのかよくわからなかったが、この記事から鑑みて

http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2010-11/10/content_21314490.htm

電話交換手が特殊訓練を受けた軍人のようなものだと思った。あと通訳重要だし、"I had 52 hits from China on my home computer"なんてコメントもある。どこから情報を入手してるんだろう。"One arrived, alone, in London to be faced with 30-40 people from the Chinese side. "という感じで奴らは大勢で攻めてくる。

Someone involved in the Rio deal recalls meeting a bank in China and being staggered by their indiscipline. "They said, 'How much do you want: $10 billion, $20 billion ?' It was unbelievable."

あまりの規律のなさに驚いたとのこと。あとオープンディスカッションのなさを嘆く人もいる。

"Nobody contests what their immediate superior says. Never, never, never...The decisions are taken somewhere else."

これは日本も似たようなもんかもな。それから"Beijing effect"という冗談も興味深い。

  • "having sold a business to them and worked for them for a year I don't really have a clue how they work." He adds:"Virtually all of the senior management have left and at the next level down people are looking [for new jobs]."
  • "On paper it looked quite good but it failed totally." Decisions took months for "even the simplest things".
  • "almost all the key people left"
  • "there is no company left" at the headquarters, just a shell.

integrationまで終わらないとM&Aは終わらないけれども、それが難しいという話。

そんな感じでM&Aが大変だから政府系ファンド投資したり、ジョイントベンチャーを作ったり、そもそも買収なしで海外に進出したりするそうだ。中国建設会社アフリカ東ヨーロッパでの受注に成功しているし、Huaweiも大型買収なしでここまで展開してきた。

それに次の世代、今の30代、40代の人は海外教育を受けていたり、職務経験があったりするので、もっとやりやすくなっていくんじゃないのかなという締め。

この記事を読んでいて思ったのは、歴史は繰り返すということ。多分シルクロードを通って中国交易していたヨーロッパ人も文化、慣習の違いに苦労していたんだろうな。これだけ移動しやすくなって交流が増えた現代でも相変わらず大変なものは大変。でもそれを乗り越えるだけの価値があるということなんだろう。以前日本ビジネスするのはこんなに大変という話だったのが、だんだん(というかもう既に)中国ビジネスをするのはこんなに大変となってきて、本格的に動き出しているんだなと思った。

Dotconomy

http://www.economist.com/node/17468318

ペイパルBlack Fridayの取引高に関するデータを公開したそうだ。一方googleGoogle Price Indexなるものを開発したそうだ。経済のpolicymakerもこういうWeb企業データに関心を払っているとのこと。理由の一つ目は、早いこと。公式な統計よりも前にトレンドがわかる。Monsterというjob marketのサイトが出すデータは、公式な統計よりも前の2007年雇用の落ち込みを示している。2つ目は、データが詳細であること。FRBエコノミスト不動産サイトZillowの統計をチェックしている。そのサイトのGranularity(粒度)が良いそうだ。アメリカ全土の7200万の家の個々の評価に基づいてZillow Home Value Indexを出しているとのこと。でもこういうWeb統計を疑問視する人もいて、歴史が浅く長期的なトレンドを見るのに役に立たないしオンライン取引に限定されると主張する。でも経済活動がますますオンラインシフトすると

the notion of using bits and bytes to measure booms and busts will surely become more attractive.

ビットバイトを使ってブームとバーストを見るという考えはより魅力的になるだろう。お前絶対狙って書いてるだろと思った。

ますますBig dataの時代になりそうだな。データマイニング重要性がさらに高まりそう。大切なのはやはりデータから何を見出すかとうことか。Google Price Indexって根本的に何かを変えそうな気がする。

2011-02-13

Print me a Stradivarius(空飛ぶ弦楽器が表紙の号)

23:19

The world this week : Business

http://www.economist.com/node/18119177

ニューヨークドイツ証券取引所合併ロンドントロントも。シンガポールオーストラリアも。ある程度規模が大きくないと厳しいのかなと思った。トヨタの訴訟関連で、トヨタの車には問題ないとの判定が出たそうだ。こういうときクラスアクションで散々煽った弁護士を罰する方法ってなんかないのかなと感じた。

Print me a Stradivarius

http://www.economist.com/node/18114327

特集ではなくleadersの記事。3Dプリントプロトタイプだけじゃなくて最終製品にいけそうなくらい進化してるそうだ。値段も昔のレーザープリンタくらいになってるとのこと。なんか非常に近未来的な感じがした。3Dプリンタが各家庭に普及して設計図が出回ったりすると、設計図の知的財産が問題になるんじゃないのという話が興味深い。材料をいくつかセットしてレシピダウンロードしてがちゃがちゃってできてしまうとしたら、いろんなものが変わってきそうだな。この記事で指摘されていたのは、製造業がemerging countryからdeveloped countryに戻るんじゃないかということ。そういう流れの逆転って考えたこともなかったけどどうなんだろう。頭に入れておいた方が良さそうだ。

The shoe-thrower's index

http://www.economist.com/node/18114401

アラブ政治的にそろそろ来そうな国一覧。イエメンがトップ。このshoe throwerってのは、もしかしてイラクブッシュに靴を投げつけた人に由来するのか?エコノミストではあの人を何度も取り上げていたような気がする。

Tipping point

http://www.economist.com/node/18119112

お相撲さんの話。中身はどうでもいいんだけど、baseball betting(illegal in Japan)という表現が興味深い。日本では野球賭博は違法なんですよと改めていうと新鮮な気がした

Blazing platforms

http://www.economist.com/node/18114689

ノキアの話。とってもピンチだって社員宛にメールしたらリークしちゃったとのこと。そりゃー13万人に送ったら漏れるだろ。いまだに世界携帯3分の1はノキアだが利益全然とのこと。アップルは台数的に5%くらいしシェアが取れてないのに利益の50%を占めているとのこと。恐るべし。ハードウェアからソフトウェアに価値が移っているのにうまく適応できなかったのが敗因で、自社のOSに固執せずにAndroidに移行すべきかもしれないが、そーすると美味しいところをみんなグーグル様に持っていかれてしまうので悩ましいとか。マイクロソフト出身の人が来たし、Windows phoneという線が濃厚かもとのこと。本筋と関係ないけど、アルカテルルーセント基地局ファイルキャビネットサイズからルービックキューブサイズまで小さくなったそうだ。そこまで小さくなるんだな。ノキアはいまいちだけどフィンランド発のゲームAngry Birdは大人気だよと、あまり慰めになってない締め。

Content couple

http://www.economist.com/node/18114317

AOLがHuffington Postを買収。Huffington Postいまいちピンと来なかったのでiPadアプリを少し使ってみた。ブログを本格的にメディアに組み込むとこうなるのかという印象。現代ビジネスの記事を読むとどれだけ本格的にブログに取り組もうとしているかわかった。Demand Mediaのようなコンテンツファームとの差別化に言及するほど、Demand Mediaは大きな存在になっているのだなと感じた。Patch.comのようなAOLの既存サービスに対して、Ms. Huffingtonにテコ入れしてもらうべきという意見が興味深い。この買収でAOLが欲しかったのはHuffington Postユーザーだけでなく、良質なコンテンツを作るノウハウ人材もということか。

New against old

http://www.economist.com/node/18114309

日本はまだまだゾンビ企業が多いけど、新しい動きもあるよとのこと。ゾンビの例に近鉄が上がってる。3分の2の会社利益が上がってないし東証上場している会社の4分の1以上がここ10年間で2%以下の営業利益だとのこと。でもキーエンスとかファナックとかグリーとかは儲かってる"New Japan"の象徴らしいパチンコ用のマイクロチップ設計するAxell、車のパーツをくっつけるプラスチックファスナーを製造するNifco、儲かってる薬メーカー小野薬品メインバンクべったりであるとか、系列にこだわるとかいう昔ながらの日本のやり方を否定したからうまくいっているとのこと。

エコノミストの視点からすると、自由競争とは到底呼べないぬる世界で生き延びているゾンビ企業が気に入らないんだろうな。日本首相が意外と大胆なことをし始めたぞと言ってた先日の記事もあるけど、近頃日本関係の記事が少なくない。1年後くらいに大きな変化があるのかなと何となく思った。

How firms should fight rumours

http://www.economist.com/node/18114835

根も葉もない噂にどう対処するか。コカコーラを逆から読むとNo Muhammad, No MeccaになるというMMRもびっくりな噂が中東にあるらしい。裏返しにしたりいろいろ頑張ってる。それを弁解するページを作ったらさらに噂が広がってしまったそうだ、人間は噂以外を忘れてしまうので噂だけが残るとのこと。他にもマクドナルドの肉には虫が入ってるとか、P&Gのロゴサタンっぽいとかいろいろあるけど、そういうのは下手に弁解するよりも放置した方がよいとのこと。

Winter of disconnect

http://www.economist.com/node/18114823

ドイツにはほとんど行ったことがないので鉄道にも乗ったことがなくDeutsche Bahnがいまいちピンと来ないけど、国内インフラに金をケチって止まりがちなんだそうだ。global ligisticsに力を入れるあまり、ローカル鉄道業務がおろそかにとのこと。民営化の話はまだ進行中。契約上の問題もいろいろある。

まあ電車が止まってしまったのは厳しい冬の雪の影響もあるだろうな。天候が厳しいときに、これまで気づかれなかった問題がいろいろ出てくるという傾向は少しあるかもしれない。

Businesspeople need to think harder about political risk

http://www.economist.com/node/18112117

最近でいえばエジプトの件だけど、ビジネスにおける政治的なリスクってあるよねという話。リオティントやGoogleの中国の話も書いてある。賄賂が当たり前の国は相変わらずあるし、いろいろややこしい。Oilやmining会社は前からその辺のリスクを受け入れていて、シェルは50年以上あの危ないナイジェリアビジネスをしている。政治的なリスクを分析してくれるサービスはいくつかあってeconomistもやってるよとのこと。

読んでいて思い出したのは、コノコフィリップスで働くアメリカ人結婚したベネズエラ人の話。チャベス外資を追い出して国有化したとか、まさに政治リスクそのものだな。でも昨年末に行ったブルネイではシェル王室とうまくやっている感じ。BHPビリトンで働いている知り合いに出張のこととか今度聞いてみようかな。

この間日本から来た同い年の投資家の人(しかも同じ学部出身)と話をしていて、長期的に安定した価値があるものって何だろねって話になったときにこの記事を引用した。その人曰く、金は既に投機的なレベルに達しているから安定とはいえないとのこと。企業もいろいろ政治的なリスクを抱えているよなーってことでこの話をしたリスクをなくすことは難しいけど、理解して被害を最小限に食い止めることはできるかもしれないな。価値ということで特許の価値の話もした法改正でもそうだけど、common lawの国だと最高裁判例一つで価値が変わる気がする。似たような特許裁判で無効にされたら、その特許自体が無効にされなくても価値は大きく下がりそう。政治的なリスクでいえば強制実施権も特許の価値に大きく影響しそうだな。タイエイズが問題になったときに、エイズの薬を格安で販売せよという命令が国から出たりするわけで、そういうことが起きると特許の価値は下がりそう。IVなどの特許ファンドはvaluationにそこら辺のリスクも組み込んでいるか気になった。この間日本支社のJimさんに会ったときに聞けば良かった。

特許の価値って上がる要素と下がる要素が表裏一体になってなくて著しく非対称な気がする。そこら辺をモデル化すると面白い傾向が見えてくるのかもしれない。

3D printing

http://www.economist.com/node/18114221

この記事は非常に衝撃的だった。leadersの内容の具体例がいろいろ書いてある。3Dプリンタから出したプラスチックの時計が動き出すとか近未来過ぎる。実際に動画を見たらけっこう原始的だったけど。

これまでプロトタイプばかりだったのが現在は2割以上が最終製品を作っているそうだ。そして2020年までには50%になるだろうとのこと。フエルミラーの時代がついに来たようだ。ナイロンステンレススチール、チタンなどもプリントできるとのこと。もはやプリントはなモデリングという言葉の方がふさわしい気がする。これによりコストリスクが低下するし、カスタマイズ可能になる。具体的に何をつくってるかというと、EADSがパーツを作ってるそうだ。金属は大体カーボンファイバーになってるけど、まだけっこうチタンを使っていて、solid billetというやり方で作ると材料の90%が無駄になってしまうとのこと。これを3Dプリンタでやると必要な量だけ使うので材料が無駄にならないそうだ。更なる利点として、従来のやり方では製造プロセスのみのために必要な部分があり、それを排除できるとのこと。最適化により更なる軽量化が可能。軽くなれば燃費も良くなるのでハッピーだ。長さ35メートルのガントリを使用して翼を作ろうってのがすごい。そこまで大きい規模で考えたことはなかった。

ふと思ったがFablabに3Dプリンタを導入して(既にあるのかな)設計図をダウンロードしていろいろ発展途上国で作ったら、更なるleapfrogとして面白そうだ。もう工場はいりません、みたいな。あと骨に似た形状のチタンインプラントを作ったり、レーシングカー流線型のボディとか足にフィットした靴とか応用はいろいろ。消費者向けにカスタマイズされたマスプロダクションフィリップスからスピンアウトした会社shapewaysというのがあるらしい。毎月10000以上のユニークプロダクトを作っているとのこと。サイトを見る限りアクセサリーっぽいのが多いので特に驚きはない。あと歯医者向けにクラウンを作ったり、バイオリンのパーツや車のボディを作ったり枚挙にいとまがない。

また読み返していてふと考えたが、今後お金を作るのにも使われそうだな。そうすると設計図が出回ったら大変なことになりそうだな。見分けがつくわけがない。社長丸ビル会社移転したのが原因で会社更生中のインクスの社員を引き抜いて(彼らは3D-CADの訓練を受けているので)3Dプリンターの会社を作ったりすると面白いかなと思ったが、既に日本はこの分野に強そうだ。グーテンベルクと家庭用インクジェットプリンタを引き合いに出してどれほど革命的なことかと行っているが、なんかわかる気がする。ロジスティクスのDHLも危機感を持っているようだし、中国の会社catch-upしはじめているそうだ。製造業の中国、台湾というのが過去の話になる展開は想像していなかったので、非常に興味深い記事だった。コピーがさらにスピーディーになるので、知財重要になるというのもまあ気になるところ。先ほどの投資家の人とこの話もした。製造がemerging countriesからdeveloped countriesに逆流すると、状況は大きく変化する。中国が抱えるリスクの一つになりそうだ。

プラスチックだけでなくいろんな材料を使えるというのを見ていて、自分大学研究室でやっていたことの延長線上にあるのかなと思った。銅とカルシウムチタンの粉末を混ぜて焼いて、それをスパッタ装置に突っ込んで薄膜を作ってたけど、原子オーダーで制御できる装置もあった。必要な材料を用意して制御して製造することを考えれば、いずれ交差するもののような気がする。自分のdotをconnectする未来についてぼんやり考えた。